川越で個性抜群の家系ラーメンが食べられる。
黒王ブラックキングである。
苦味というか、独特のクセがあるからクセになる。家系にオリジナリティーを加えるって大したもの。
店内はカウンターと小上がり数席、券売機制。調味料やニンニクや豆板醤、酢など標準的なものだけ。
野菜ラーメン、850円。
クセがたまらない相変わらずの個性派家系！
豚骨のクセとキャベツの青臭さがドンピシャ！
酢を加えるとスッキリとクセが取れてグッド！
うまいですなあ、ブラックキングの野菜ラーメン。豚骨の苦味とキャベツの青臭さ、クセとクセが見事に重なり合っておる。
こういう個性的なラーメンは好みが別れてしまうものだけれど、わたしゃ好きです。せっかくなら変わったものが食べたいですからな。
ちなみに酢を加えるとスッキリとクセが取れて、この味わいもなかなかのもの。
川越は家系が複数あるけれど、個人的にはブラックキングがおすすめ！
家系ラーメンには海苔がよく合う。昔から醤油ラーメンには海苔が乗っているものだけど、家系のほうが断然合うんだ。個人的な感想だけれど。
埼玉県本庄市にある楊喜家。
ここは非常にレベルの高い家系ラーメンがいただけるので重宝している。店内はカウンターのみで12～13席ほど、券売機制。
テーブル調味料はニンニク、生姜、豆板醤、粗挽き唐辛子、酢、コショウなど豊富。家系は味変してなんぼだから嬉しい限りなのだ。
ラーメン+岩海苔+ライス小、900円。
高レベル家系には岩海苔の風味が最高に合う！
味濃い目にすれば醤油はキレッキレ！
粗挽き唐辛子で味変すればキレはさらに倍増！
ムッフッフッフ、うまいですな。岩海苔の濃い磯の香りがなんだってこんなにも豚骨醤油と合うんだか。最高すぎてレンゲが止まらないっすわ。
味濃い目にしたことが正解。醤油の風味が濃いから、岩海苔の磯臭さに負けないんだ。
半分ほど食べたら粗挽き唐辛子を投入。するとキレ味がさらに増して、箸にレンゲがますます止まらない。豆板醤もおいしいけれど、粗挽き唐辛子のほうが色々な風味が死なない。
横浜からこんな離れた場所で、珠玉の家系ラーメンが食べられるのは本当にありがたい。
楊喜家おすすめ！
家系ラーメンはやっぱり横浜が一番レベルが高い。当たり前だけれど。
さて家系の歴史に重要な足跡を残した店がいくつかある。
近藤家本店もそのひとつ。
今日び家系は様々な潮流があるけれど、近藤家のご主人は介一家出身。家系初期の味わいをそのまま残していると言われており、原型のおいしさが味わえる希少な店なのだ。
店内はカウンター十数席とテーブル席が少々、券売機制。テーブル調味料はニンニクや豆板醤などが最低限揃っている。
ラーメン+海苔増し+半ライス、950円。
黒々とした圧倒的迫力あるビジュアル！
海苔は香りが高く厚みもありラーメンに最適！
ラーメンは確かにオールドスクールな味わい！
やっぱりうまいですなあ、近藤家は。醤油のカエシも豚骨スープもチーユも、どれか一つが飛び抜けているということはなく、各要素が渾然一体となったおいしさ。横浜で昔からある家系の味ですな。
しかしノスタルジーなダサい味というわけではなく、間違いなくよく洗練されている。逆に今の直系の醤油のキレで勝負する一杯と比較しやすく、別ベクトルの最高峰の味といえるのではないか。
そこに黒々としていかにもおいしそうな板海苔がこれでもかと乗り、程よく磯の香りがスープに溶け込んで箸とレンゲを持つ手が止まらない。
さすがです。北山田という地味な地下鉄の駅にこれだけの名店が存在していることが奇跡。
ぜひ近藤家をお試しあれ！
