ラーメンの鬼として知られる今はなき佐野実氏。私と同じ戸塚出身であり、彼の地に氏の最後の店がある。
支那そばや本店である。
戸塚駅から徒歩3分ほどの立地で、店内は極めて清潔であるが薄暗く狭い。もしかしたらラーメンに集中できる設計になっているのかも。
席はカウンター数席にテーブルが3席。券売機制、店規模の割に従業員が多いから、サービスが行き届いている。
醤油らぁ麺チャーシュー 大盛り、1,210円。
麺もスープも具も突出しておらず渾然一体!
超シンプルなおいしさで素材の良さがわかる!
今どき珍しいスープはたっぷり注がれている!
なるほど~、これは素晴らしい。麺もスープも具も必要以上に自己主張しておらず、全てが33%の割合で存在している感じだ。
丼の内容は、食感良い細麺に、それを活かす淡麗さっぱりとしたスープ。そのスープに迫力を与える脂たっぷりの大チャーシュー2枚、アクセントを生む穂先メンマなどなど。
例えるなら割烹料理屋で味わう椀物的というか、良い素材をシンプルにおいしく、ダシの力で全体を一体化させている雰囲気がある。
だから最初のインパクト勝負というわけではなく、味わっていくほどジワジワと「うまいなあ~」と美味しさが滲み出てくるのだ。
こだわりの細麺はもちろん自家製麺。
麺足が短めで食べやすく、食感良くて時間が経ってもダレにくいところはさすが。大盛りにしたから当然ながら麺量は多く、大食漢の自分も満足のボリュームだった。
面白かったのは茹で方で、大きめのテボザルで茹で、湯切りは平ザルで行うという。こんなやり方初めて見ましたですよ。
1,210円と安くはないが、おいしさとボリュームは満足した。とにかくしみじみとうまかった。
シンプルでおいしいラーメンを味わえる支那そばやでした。
トラックバック -