ワキヤハタ(白ムツ)の煮付け
駅前までひと用事。帰りがけに魚屋を覗いてみると「!!!」、比較的珍しい魚の姿が!
船のキンメダイ釣りなんかでおなじみの外道・ワキヤハタ、通称・白ムツくんです。
オオメハタも白ムツというので、特に分けてはいないのでしょう。ただオオメハタはもっと目が際立って大きいので、ワキヤハタと簡単に見分けられます。
また、白ムツとはいいますが、ムツの仲間でもなんでもなく、マイナーなスズキ目ホタルジャコ科の魚です。ちなみに錦織選手が食べたいと言っていたノドグロ(アカムツ)も同じホタルジャコ科の魚。ってことは、ワキヤハタだって身質は素晴らしいでしょう、たぶん。
さて、このワキヤハタ。パッケージには「刺し身OK」とありましたが、こいつは見た目からして煮魚でしょう。なんかちょっとメバルっぽいフォルムをしているし。刺し身も捨て難くはありましたが。
ってことで、内臓を壺抜きしたらウロコを取り、飾り包丁を入れたら塩を振り振り。
この見た目、やっぱりメバルにしか見えない。特に上のやつなんてそのもの・・・・・・ま、そんなことはどうでもよく、煮魚といえども少し塩を振って下味を。飾り包丁も基本。
尾ビレをカットしたのは鍋の大きさを考えて。また、ヒレなどは生臭みが出やすいので、カットしたほうが無難でしょう。
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塩を振って数分置いたら、最後の仕上げに酢洗いを。
酢の酸で生臭みを取り、塩分と残ったウロコもこれで取れます。特に壺抜きは腹膜が取りきれないので、口からも酢を注いで、念には念を入れて生臭みを取り除くことが肝心。
わたしの経験上、魚を活かすも殺すも下処理というか、新鮮な魚を丁寧に下処理すればどう調理しても生臭くなるんてことはまずないかと思います。
煮汁は水、日本酒、みりん、醤油、砂糖だけ。風味付けの生姜、葱も一緒に煮ます。
煮るコツは落し蓋をして火加減は強火。問答無用に煮上げると、魚から水が出ずにしっとりふっくら、生臭さも吹っ飛んでおいしさだけが凝縮します。
味付けは数回にわたって付けたほうが、調味料の風味が残るし、失敗しないのでいいですね。それと、強火ゆえに水分が飛んで焦げそうになったら、日本酒を加えてやればOK。
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上手に煮上がったワキヤハタの煮付けがこちら。うまそ~。
強火でガンガン炊いたけれど、銀色の皮がしっかりと残っていますね。ただ、下のワキヤハタの顔が少し崩れているのが残念。火の当たりが強かったのかな?
キンメダイを煮付けた時ほどのトロミはツユにないけれど、ワキヤハタの脂が染み出し、ゆるいけれど少しだけトロミが付きました。
身に箸を入れると、スッと身が程よく崩れて白が露出していかにもうまそう。
バクッと口に運ぶと・・・・・・う、うまい! 相当うまい! いや、こりゃ、ワキヤハタは煮魚としてかなり上質です! 身は一切のクセがなくかなり上品な味わいで、脂がほんのり乗っているからパサつくなんてことはなく、しっとりとしていて上々。
キンメダイやナメタガレイ、キンキほどではないけれど、身の上品さに関しては負けないうまさが十分あります。なによりワキヤハタは安かったので(2尾で350円程度でした)、それを考えれば好敵手現るという感じです。
そして葱がうまい! 魚の旨味が染み込んで、葱だけで白飯一杯食えるほどいい味です。これから魚を煮る時はマストで入れねば。
あまりにおいしく、酒を飲み飲みつついていたら気がついたらこの状態。
いやいや、うまかった。刺し身じゃなくて煮魚にして大正解でした。やっぱり寒い時期は煮魚がことのほかうまいですな。
今後、またワキヤハタを発見したら煮魚にしよう。メバルやカサゴレベルのとてもいい味でした。
ちなみに、ワキヤハタは干物にするとかなりいい味になるようだから、冬の寒風干しにしたら最高かもしれません。
おすすめの魚です。
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