魚の経済学 市場メカニズムの活用で資源を護る
水産経済の専門家・山下東子教授が、
「職業上は水産経済の専門家であり、日常生活では普通の消費者である筆者が、湧き上がる不安や教わっても理解できない疑問をぶつけながら書いた」
釣りというよりも漁業の仕組みや問題、問題に対しての解決策などをまとめた一冊です。
この本、釣りとはほとんどクロスしませんが、山下先生の説明が実にわかりやすく、かつユーモアに溢れ、誰でも興味深く読めると思います。
そのなかでも特に面白いと感じたところを抜粋します。
「生産者から小売業者までおよそ流通に携わる人々は、消費者の気まぐれな消費行を不可解に思い、不信感を持っている」そうです。なぜかといえば、
「・『地産地消が大事』といいながら、スーパーでは輸入品ばかり買っていく消費者。
・高級な国産魚は都市部の量販店では買わないのに、日帰り観光バスツアーで立ち寄ったお魚センターでは大量に買っていき、しかも『安かったぁ!』などと感激する消費者。
(中略)
・養殖魚や加工食品に含まれる薬品・添加物の有無を気にするのに、『秘伝のたれ』(=原材料の開示拒否)の店でおいしそうに食べる消費者。
(中略)そしてきわめつけは、
・アンケート調査では『少々高くても、安全安心な魚を買いたいです!』と答えるのに、店頭では一番安いものを買っていく消費者」
ばかり、だからだそうです。確かに、言ってることとやっていることが真逆ですね。生産者からしたらいかに一般消費者が信用の置けない存在であるのかよくわかります。
こんな気まぐれな消費者を相手にしなければいけない生産者の方々は、さぞお辛いんだろうなとしみじみと思ってしまいました。わたくしも反省します。
この本、かなり面白いので、ぜひ読んでほしい一冊です。釣りに関する記述も多少はあります。おすすめです!
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