一緒に語ろう! ~あるテーマを語り尽くす座談会~

第34回 最人気釣魚・アジを語る!  ~鯵、愛してま~す!~

  • 司会:友人・小野寺
  • 論客:佐藤 オキアミ、オダ マルソウダ
  • 収録:2014年10月某日 神奈川県川崎駅・中華料理店「天龍」にて収録

メタルジグで釣ったマアジ

アジは標準和名をマアジといい、日本全国の沿岸域の浅場から深場に生息している。釣り人はこのアジをこよなく愛し、特に陸っぱりでは、アジが釣れている釣り場は人でごった返すことも多い。また、当然、船の沖釣りでもアジは人気魚種であり、港から近場で釣れるうえ、初心者にも最適だから年齢性別を問わずアジ釣りに興じる姿が見られる。
アジが人気なのは釣って楽しく、そして食べてダントツにおいしいから。刺し身はもちろん、塩焼き、干物、から揚げ、煮付けといった純和風な料理から、カルパッチョやトマト煮込み、ムニエル、フライといった洋風料理まで、どんな風にしてもうまい。味がいいからアジなのだ。

――今回はアジについて大いに語っていただこうと思います。
佐藤 お、いいねえ~。アジは大好きな魚だよ! アジが釣れていると聞くと竿を出したくなってソワソワするもん。
オダ アジはいいよねえ。群がいれば当たり前に釣れるけど、でも結構奥が深くてアジ釣りは面白いよねえ。
――たぶんアジは全魚種のなかで最人気ターゲットだと思うんですよ。陸っぱりならアジングやサビキ釣りは大人気ですし、船のLTアジ釣りなんかも盛況だとよく聞きます。
佐藤 東京湾はアジがよく釣れるからね。特に船釣りだったら、日中でもアジの群を追いかけて仕掛けを落とせるから、そりゃ人気なのもわかりますよ。釣れる数は腕前に比例するけど、初心者だって釣るのは難しくないと思うしね。
オダ でもさ、陸っぱりは日中だと滅多に釣れないよね。やっぱり夜釣りがメインになると思う。
佐藤 オレの経験だと、夕マヅメにドカン!と時合が来てさ、良型アジが一気にバッコバッコ釣れて、日が沈む前に時合終了みたいな、そういうケースが多い気がする。
オダ そうそう、意外に時合が短いんだよね。夜も釣れるけど、気長な釣りになるよね。
――どうして時合が短いんですかね?
オダ え? 知りませんよ、オレ、アジじゃないんだから。
佐藤 オレはアジじゃない、名言だね(笑)。でもさ、夕マヅメ頃にアジの時合が来るってわかっているから、それまでは比較的のんびり構えていればいいから、楽は楽だよね。
――でも例えば本牧海づり施設とか、日中でも普通に釣れているみたいですよ。
佐藤 あ、そういえばそうだね。釣り場によるのかもしれないね。だいぶ前に新潟に行った時、足下にサビキを垂らすと豆アジがもう面白いように掛かるのよ、濡れ手に粟状態で。それも真っ昼間だったなあ。
オダ それはうらやましいねえ、濡れ手に粟状態でアジが釣れたら。豆アジといっても、丸ごとから揚げにしたらうまいからね。
佐藤 そうそう、アジってマジうまいよねえ。でもさ、オレがアジ好きになったのってここ10年ぐらいなんだよ。
――ええ? それはまた意外です。
佐藤 いや、昔はスーパーで買ったアジって特有のニオイが強かったんだよ。独特の風味があってさ、あまりおいしいと思わなかったんだ、ずっと。
オダ それはわかる。古くなったアジって、独特の臭みがあるからね。
佐藤 でもさ、釣りアジはさすがに段違いだった。初めて釣ったアジを食べた時、驚いたもん。「これはオレの知ってるアジじゃない!」って。
オダ 前から言ってるもんね、釣ったアジ、サバ、イワシは味が違うって。
佐藤 そうなんだよ。釣ったらすぐに首を折って血抜きをすると、すげえうまいんだよね。身に透明感があってさ、アジ臭さがアジの香りに変わるんだよね。
オダ いいですなあ、東京湾の金アジをお食べになられた方は・・・・・・。
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――オダさんはアジ運がなくて空振り続きのようですね(笑)。
オダ そうなんだよ、オレってホント、アジ運がなくてさあ。オキアミが釣れているのに、隣のオレが釣れないんだよ。まったく同じ仕掛け、同じタナ、距離だって1mぐらいしか離れていないのに。
佐藤 まあ、仕方ないじゃない(笑)。東京湾の金アジは脂が乗っていて最高だからね。お腹を開くとさ、内臓の周りに脂がベットリ付いているんだよ。すんげえメタボだから身にも当然脂が回っていてうんまいよ。
オダ ここぞとばかりにイヤミなことを言ってくるねえ(笑)。
佐藤 ハッハッハッ、ああ気分がいい!
――その金アジですけど、どういうアジのことを金アジというんですか?
佐藤 長距離の回遊をしないで、釣り場周辺に棲み着いている“居付き”の個体を金アジと一般的に言うね。背が金色で体高があって、見るからにうまそうな見た目をしているんだよ。
オダ 東京湾はエサが豊富だから、見事な金アジが釣れるよね。写真だとそんなにわからないんだけど、生で見るとホントに金ピカ。
佐藤 オレは東京湾産のアジが一番うまいと思うな。富栄養海水で育っているからね(笑)。自然環境で生きながらにして養殖状態というか。
オダ そりゃ東京湾のLTアジ釣りは人気が出るわな。だって釣れるのは日本中のどこで獲れた物よりもうまいと言い張れるし、引きが強くて釣り味もいいし、またそれでいて高確率で口切れするからヤリトリはスリリングで面白いし。もうパーフェクトな魚だよ。
――居付きは金アジで、回遊性のアジはクロアジでしたっけ?
佐藤 そうそう、背が黒っぽくて、スレンダーな体型。
オダ 味は当然、金アジのほうがおいしいよね?
佐藤 う~ん、どうだろう? 昔は嫌いだったけど、最近のスーパーのアジは鮮度がいいからうまいんだよね。明らかに回遊性のクロアジだけど、脂が乗っているし。そりゃ、食べ比べれば金アジのほうがうまいだろうけど。
オダ 関アジがブランド化しているけど、どんなアジでも30cmクラスをしっかり活き締めすれば、変わらないぐらいおいしいんじゃない?
佐藤 あ、それでさ、アジってホント面白い魚だなと思ったのは、大きさによってだいぶ味が変わるんだよね。前に、南伊豆の板見港で42cmの居付きアジを釣ったのよ。それを刺し身にして食べたら、大味どころか、あのアジ特有のニオイがまったくなくて、かなりシマアジに近い味で最高だった。だから生姜醤油だといまいちよく合わなくて、わさび醤油のほうが相性がよかったんだよ。
オダ へえ~、うらやましいなあ。オレ、前にネットで50cmの巨大アジの画像を見たけれどビックリしたよ。アジってさ、意外なほどにでかくなるよ。でもどんなにでかくなっても顔つきはアジそのもので、シマアジみたいにいかつくはならないんだよ。
――1m級のシマアジをオオカミっていいますよね。それにアジも50cmにもなると、引きはシマアジ級でしょうね。
佐藤 42cmのアジはカゴ竿で釣ったけど、確かに引きはかなりのものだったよ。それと最近はアジングが盛んだけど、専用タックルがかなり充実してきたね。ダイワの月下美人シリーズやシマノのソアレシリーズ、ロッドだけならメジャークラフトなんかも種類豊富で。それにルアーもワームを中心にかなりの数が各社からリリースされているし。
オダ 今ではメバリングを凌いでいる印象だよね。いつの頃からか、テレビでも雑誌でもライトタックルはアジングのほうが取り扱われる回数が多くなっている気がする。やっぱり日本人はメバルよりもアジのほうが好きで、視聴者や読者からのウケもいいのかな? メーカーの戦略もあるかもしれないけど。
佐藤 アジは性格がいいしね。オレはルアーだとまだメタルジグでしか釣ったことがないけど、前に隣でアジングやっているおっちゃんが、ワームで連続して掛けていて楽しそうだったよ。メバルと違って、アジは下にギューッと突っ込むように走るから、ヤリトリはかなりおもしろそう。
オダ アジはいいヤツ・・・・・・だとは思えないけれど、オレにとっては。ヤリトリはともかく。
――先日の空振りをまだ引きずってますね(笑)。
オダ しかもその日は、弓角でもメタルジグでも、スピンテールでも魚を掛けたのにすべてバラしたし。
佐藤 オダってさ、たまに呪われているとしか思えない時があるよね(笑)。みんな釣れているのに、なぜかオダだけ空振ることってままあるよね。それがさ、オレまで伝染することあって困るんだよ!
オダ ・・・・・・・・・・・・。
――グーの音も出ないようなので今回はこれまでですね(笑)。

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