一緒に語ろう! ~あるテーマを語り尽くす座談会~

第20回 地磯釣行について ~釣りは命あってこそ~

  • 司会:友人・小野寺
  • 論客:佐藤 オキアミ、オダ マルソウダ
  • 収録:2013年8月某日 神奈川県川崎市川崎駅・太陸にて

とある地磯の風景

地磯は釣り人にとって欠かすことのできない釣り場で、ウキフカセ釣りやブッコミ釣り、投げ釣り、探り釣り、ルアーフィッシングなど、あらゆる釣りが楽しめ、しかも大物の期待も非常に高いのだ。
しかし、危険度は堤防に比べはるかに高く、スパイクシューズやライフジャケットなどの安全装備は欠かせないアイテムだ。また、場所によっては入釣するだけでも非常に危険で、滑落でもしたら怪我だけでは済まないこともある。どんなに通い慣れた地磯でも、天候や波、それに自分の体調などを鑑みて、慎重に入釣する必要がある。

佐藤 それにしても暑いね~。今年は各地で40℃超えが続出だよ。
オダ 神奈川でも38℃まで上がったからね。あまりに暑すぎてさ、クーラーが全然きかないよ。こんなことは初めてだよ。
――今回は地磯釣行をテーマにしようかと思っていたんですが、前にやった暑さ対策を再録したほうがいいですかね?(笑)
佐藤 いや、こんなに暑いと釣りなんてしてられないよ。だってさ、清流の水温も上がっちゃってるんだってよ? 前にさ、夏は鮎釣りだって言ったけど、水が熱すぎちゃって鮎がのぼせてるんだって。
オダ オレたちも、さすがに釣りに行くの控えてるもんね。この暑さはちょっと無理だよ。
佐藤 でもさ、夏の地磯っていえば本来は夜釣りなんかも楽しい季節だよね。昼に入釣してさ、日が暮れるまでゆっくり待つの。
オダ 今年は夜を待っている間に熱中症になっちゃうでしょうよ(笑)。しかもこの日照りだからさ、へつって入釣するような地磯だと、岩盤がとんでもなく熱くなっちゃっているんじゃない?
佐藤 確かに、へつることすらできないかもしれないね。まあ、ゴロタ場とかさ、入釣が簡単なユル系地磯とか、そういう場所なら大丈夫だろうけど、ただね~、この暑さで釣りに行く人いる?
――行っている人もいるでしょうけど、日中の釣行は正直おすすめできないですね。
オダ 地磯で夜釣りをするなら日中に入釣しないといけないし、日中に釣りをするなら朝に入釣しなけりゃなんないし。今年は厳しいねえ~。
――確かに、今年はちょっと気温が下がるまで待ったほうがよさそうですね。ところで、夏の地磯で釣れるターゲットというとなんですか?
オダ 夏の地磯といったらイサキでしょう!
佐藤 イサキにつきるといっても過言ではないよね。
オダ どこの釣り雑誌を見てもさ、夏はイサキ一色だよね。食べてうまい、釣って楽しい、最高の魚じゃないのかな? でもオレ、まだ釣ったことないんだよなあ・・・・・・。
佐藤 オダは毎回さ、いざイサキ釣りに出かけようとすると海が荒れるもんね(笑)。まあさ、いまや地磯でイサキが釣れる場所なんてかなり限られているからね。東伊豆だったら北川のゴロタ場は確実で、城ヶ崎は釣れるのかな?って感じがするよね。
――ポイントによるでしょうね。城ヶ崎あたりのメジャースポットでイサキが釣れるポイントとなると、釣り座争奪戦になっていてもおかしくない。
佐藤 でも地磯って元来そういうもんだよね。簡単に入釣できるような場所は混んでいるからあっちに行ってみよう、こっちに行ってみようという感じで、いろんな場所が開発されていったわけだからさ。
オダ オレが最も影響を受けたのが村越正海さんの『地獄の地磯地獄の地磯』だよね。もうさ、綱渡りとかして、ホントとんでもないところまで入っていくのよ! 子供心に「これは無理!」って思ったけど、でもさ、世の中にはそういった地獄の地磯に入釣している猛者がたくさんいるんだから、釣り人の執念には頭が下がるよね。
佐藤 オレさ、プロの地磯釣り師と呼べるような人と一緒に、西伊豆の黒崎という地磯に入釣したことがあるのね。それがね、獣道を進んでいった先にあったのはただの崖なのよ。思考停止になって呆然としてたら、その地磯釣り師はへつりながらどんどん降りていくのよ。で、そこに足をかけろ、そこの岩を持てと教えてくれたからなんとかオレも降りることができたけど、普通は滑落して死んじゃうよ。
オダ 地獄の地磯は、マジ命懸けだもんね。釣り or Dieみたいな状況じゃん。村越さんがいまだにピンピンしているのが不思議でしょうがないよ。たまには地磯で危険な目に合った体験を書いてほしいよね。
佐藤 あっはっはっ、それは読みたいねえ。Maioka FC で書いてくれないかしら。まあ、話は戻すけど、地獄の地磯は、それこそ村越さんのようなプロと一緒に釣行できるならある程度は大丈夫だろうけど、地磯初心者が地獄の地磯系にいきなり行っちゃ絶対にダメだよね。いくらイサキが釣れる、ヒラマサが釣れるといったってさ、滑落しちゃったら怪我だけで済んだらむしろラッキーだよ。
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――命あってこその釣りですからね、安全第一を心がけてもらいたいですね。
佐藤 マイナス面ばかり語っちゃったけど、地磯はさ、入釣する際のリスクもあるけど、ウキフカセ釣りとかブッコミ釣りをはじめとしてさ、ならではの釣りが楽しめていいよね。例えばカニエサをブッコミ釣りの付けエサに使えばさ、根魚はもちろんイシダイやイシガキダイなんて底物も掛かるし、なにが飛び出すかわからない面白さがあるよね。
オダ その話で言えばさ、オレはウキフカセ釣りをテレビで見ていていつも思うんだけど、デカいメジナもさ、ブッコミとは言わないけど、探り釣りのほうが釣れるんじゃないかって。良型メジナほど底付近にいるっていうんだし。
佐藤 あっはっはっ、そりゃあ釣れる釣れないだったら探り釣りのほうが釣れるかもしれないね。たださ、ウキフカセ釣りはもはや様式美の世界というか、あのスタイルでメジナを掛けることを良しとしている釣りだからね。
――メジナは生息数が多いですからね。コマセワークや仕掛けの流し方で良型だけを狙って釣ることもできますからね。
佐藤 ゲーム性の高さはルアーフィッシングに通じるところがあるね。コッパは手前に打ったコマセで寄せて、本命は沖の付けエサで食わせるなんて、かっこいいよね。
オダ あのさ、オレ、高橋哲也先生の磯釣りが好きなんだけどさ、あの人最近、ウキフカセ釣りの取材でも必ずルアータックルを持ち込むじゃない?
佐藤 あっはっはっ、持ち込んでるねえ。ミノーとかシンキングペンシルとかだよね?
オダ そうそう。それってさ、もはや狙いはメジナじゃなくて、ヒラマサとかヒラスズキじゃん? コマセを撒いてとりあえずはウキフカセ釣りを楽しむけど、コマセに狂った小魚を狙って大型魚が寄ってきたところを、ルアーで一発っていう。究極的に効率のいい釣りだよね。
佐藤 高橋先生の“ながら”釣りは見ていて楽しいよねえ。天狗ウキ天狗ウキのメソッドを開発した人だけにさ、思考が柔軟なんだろうね。超一流の釣り師なのに変なこだわりは一切ないっていう。
オダ 前もここで語ったけどさ、磯からキハダを釣っちゃうなんてね、オレ、度肝を抜かれたもん。磯に寄るキハダをボートから釣ろうっていうならわかるけど、磯釣りの延長で釣ってしまおうっていうのは凄いよ。
佐藤 磯釣りにはやっぱり夢があるね。この暑さではちょっと厳しいけど、もう少し涼しくなったらオレたちも地磯釣行したいね。

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第1回 好きすぎてサバ缶

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