一緒に語ろう! ~あるテーマを語り尽くす座談会~

第21回 釣り禁止場所に入る釣り人について ~ルールを守ろう!~

  • 司会:友人・小野寺
  • 論客:佐藤 オキアミ、オダ マルソウダ
  • 収録:2013年9月某日 神奈川県横浜市戸塚区・たんたんにて

杉田臨海緑地の立入禁止場所・沖のテトラ帯

釣り人の身勝手な行動が盛大に報道されるようになった昨今。茨城県の鹿島港や新潟県の新潟東港では、フェンスや鉄扉を突破する釣り人が後を絶たず、中には自転車や原付バイクまで持ち込むツワモノまでいる。

しかし、そういった一部の釣り人の不法行為が釣り人全体の品位を下げることになり、入釣可能エリアまで釣りが禁止になってしまいかねない重大な裏切り行為だということを自覚してほしい。自己責任といえばなんでも通じると思ったら大間違いなのである。

――今回は度々夕方のニュースで取り上げられている釣り禁止場所に入る釣り人について語ってもらおうと思います。
佐藤 また今回は重い問題だね。でもその前に言わせてもらいたいんだけど、関東地方は一体いつになったら温度が下がるの?
――さあ・・・・・・それをわたしに言われても・・・・・・。
佐藤 あまりに日中が暑いもんで釣りに行けないし、夜は夜で、こう海水温が高いと魚も釣れないだろうと思って行く気がしないしさ。
オダ 夜は酒が飲みたいんじゃないの?
佐藤 その理由も大きい。だって釣り以外の趣味といったら酒を飲むことぐらいですやん。
オダ 自分の怠惰な性格を、気温と小野寺のせいにしてもねえ。
佐藤 いやいや、この異常気象は誰かのせいにしないとやってられませんよ!
――とにかく、始めに発表したテーマに沿った話をしてくださいよ!
佐藤 すみません。で、釣り人の釣り禁止場所への入釣についてだよね・・・・・・オレね、釣りは20代の前半から26歳ぐらいまでかな、5~6年の間、まったくやらない時期があったのね。
――それはまたどうして!?
佐藤 いやいや、理由は聞かないでやって。それでさ、また以前と同様に釣りをするようになったんだけど、釣りを再開して一番驚いたのは、高校生の頃に足繁く通った釣り場がことごとく入釣できないようになってしまっていたことなんだよね。
オダ ああ、SOLAS条約でしょ? オキアミが釣りをやっていない間に911があったんだよ。
佐藤 その通り。オレが竿を出していたのは横浜の海だからさ、ホントにことごとく、どこもかしこも入釣不可になってしまった感じがして、一体どこで竿を出せばいいのよ!?ってマジで思った。もちろんSOLAS条約に該当する場所はさ、元々釣りなんかしちゃいけない場所なんだけど、以前は釣りをしてたって誰からも文句は言われなかったよ。
オダ 確かに昔はもっと朗らかだったよねえ。緊張感がないって言い方もできるけど、大目に見てもらえる気風はあったよね。
佐藤 いまや釣りのサイトを作る者として“それぐらい、いいじゃない”とは言えないけど、でも確かに一昔前は釣り禁止場所で竿を出してもうるさくは言われなかったのよ。
――そうですね。こんなに釣り人の不法侵入の問題が大きく取りざたされるようになったのは近年のことですからね。
佐藤 そう、だからその場所でSOLAS条約がうるさくなる前から竿を出してきた人間からしたら、“うるせえよ”って思ってしまう気持ちは理解はできる。Maioka FC では絶対にそういうところでは竿を出さないようにしているけどね。
オダ 前さ、真鶴で釣りをしていたら知らぬ間に立入禁止場所に入っちゃってね。注意を受けてすぐにやめたよ。
佐藤 なんであそこが釣り禁止なのかわかんなかったけどね(笑)。
――近年特にニュースで取り上げられるのは、鹿島港や新潟東港の防波堤やテトラ帯に入釣する釣り人たちですよね。合い鍵を持っていたり、ツワモノになるとフェンスや鉄扉を巧みに乗り越えて、自転車まで持ち込んでしまうという。
オダ そもそも防波堤やテトラ帯は波を防ぐためにあるものだから、当然その場所は潮当たりがいいってことだよね。それを釣りに置き換えて考えてみれば、潮当たりがいいってことはさ、魚の寄りも申し分なくいいってことじゃん。
佐藤 そういう場所はイワシなんかの寄りがいいからさ、回遊魚にヒラメやマゴチ、それにクロダイなんかもよく釣れるんだよねえ・・・・・・。入釣してはいけないんだけど、釣り人にとっては魅惑的なポイントであることは間違いないね。
オダ それにそれらの防波堤は広大だから、いくら人が多くてもポイントに困ることがないし、魚のストック量も多いだろうしさ。
佐藤 自転車を持ち込む釣り人の情熱たるや凄いよね! もちろん絶対にしちゃいけない行為なんだけど、フェンスを突破するだけじゃなくて、いかにして自転車を持ち込むのか、きっと現場検証もかなり念入りにやったんだと思うよ。
――でも立入禁止の防波堤ですから、当然、高波の危険は常にありますよね?
オダ もちろん。波っていうのは凪いでいるから安全ってわけじゃないからね。満潮時にでかいタンカーなんかが近くを通れば、すんごい高い波が防波堤に打ちつけられるからね。そりゃ危険ですよ。だって毎年死者が出ているわけでしょ?
PR:釣り具をお買い得価格で手に入れるならヤフオク フィッシング!
――そうですね。それとこれは不確かな情報ですが、立入禁止場所で釣り人が亡くなって、その遺族が行政を相手に訴訟を起こしたということを聞いたことがあります。
オダ ああ、そうなんだ。そんなことになれば、なおさら規制は強くなるだろうね。
佐藤 そこは自己責任だろうってさすがに思うよ。でもさ、テレビはホント、煽り過ぎだと思うよ。オレ、この前、腹がたったことがあってさ。
――なんでしょう?
佐藤 横浜沖堤は立入禁止だから、そこに釣り人を渡している渡船屋は犯罪行為だ、なんて報道をTBSがしていたのね。
オダ ええ! 横浜沖堤が? それはひどいね。
佐藤 渡辺釣船店が取材に応えて、「うちは大正時代から行政公認で操業している」って言ったらさ、わざわざ役場の担当者に聞きにいって「そういう事実確認はできません」みたいな映像を流して。当たり前じゃねえか、ガキみたいな担当者が戦前のことまで知っているわけねえじゃねえかって。横浜沖堤の伝統をなめんじゃねえってマジで思ったよ。戦前の日本は今よりもよっぽど統制国家だったんだから、許可なく渡船業ができるわけねーだろって!
オダ それはひどすぎるね。なんでもかんでも不法侵入だみたいな報道は問題だし、一方的な報道は、自国の釣り文化を破壊しかねないよ。
佐藤 とにかくTBSの報道はフェアじゃないよ。そういう報道するなら、戦前の資料を提示するなりしてさ、確実な裏を取ってからテレビに流せよって思うよ。
――確かに、何でもかんでも一緒くたにした報道は問題ですね。渡船業で生活をしている人がいるわけですからね。
オダ 新山下の渡船業は昨日今日始まったわけではないし、堂々と店舗を構えて、ホームページまで開設して営業しているんだから、それをまるで犯罪だみたいな報道は控えてほしいよね。
佐藤 ちょっと興奮しちゃったけど、でもさ、そういう報道をされてしまうのは、そもそも釣り人の意識やマナーが問題だからだよね。いくら釣れるからって、フェンスを突破してまで入釣したら、そりゃあ問題だよ。
オダ そうだよね。ここは絶対に入らないでくれって行政が言っている場所は、絶対に入っちゃダメね。危険でもあるんだしさ。
――一部釣り人の身勝手な行動は釣り人全体の品位を下げることになるので、絶対にやめてほしいですね。

一緒に語ろう!

第43回 スピニングリールについて

第42回 エコギア パワーワームについて

第41回 渋いぜ、アナゴ釣り

第40回 釣具店オリジナル釣り具は是か? 非か?

第39回 やっぱり凄いよ松方弘樹!

第38回 お刺し身を語る

第37回 クロダイ・メジナ論争

第36回 真冬! 極寒釣り場の過ごし方

第35回 釣り人よ、包丁を握れ!

第34回 最人気釣魚・アジを語る!

第33回 気をつけよう!釣りでの危険な出来事

第32回 自作釣り具のすすめ

第31回 身近な海で釣れるマグロ、キハダについて

第30回 どうしてボウズになるのか?

第29回 日本の捕鯨について

第28回 釣った小魚の利用法

第27回 釣れるハリと釣れないハリについて

第26回 釣った魚の締め方と保存法について

第25回 『釣りロマンを求めて』について

第24回 シガテラ毒について

第23回 魚を掛けるために重要なこと

第22回 東京湾産の魚介類は安全か?

第21回 釣り禁止場所に入る釣り人について

第20回 地磯釣行について

第19回 回遊魚釣りの楽しみ方について

第18回 どうしちゃったのさ牛丼チェーン

第17回 夏場の釣りについて

第16回 根魚は消えてしまったのか!?

第15回 釣りを再開するために

第14回 オキアミについて

第13回 ブラックバスについて

第12回 雨の日の釣りについて

第11回 電車釣行について

第10回 故・大塚貴汪氏について

第9回 PEラインについて

第8回 夜釣りについて

第7回 ウナギについて

第6回 アジ、サバ、イワシについて

第5回 東京湾について

第4回 初競りマグロについて

第3回 上州屋について

第2回 釣行後の食事について

第1回 好きすぎてサバ缶

シマノ(SHIMANO) ラフトエアジャケット ウエストタイプ (膨張式救命具) VF-052K レッド 749062

新品価格
¥15,010から
(2013/9/3 13:53時点)

ラシックス