釣りとはまったく関係ないけど、管理人が選ぶ伝説の名勝負

第10戦 みどりのマキバオー 第3巻 マキバオーvsニトロニクス

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みどりのマキバオー第3巻

漫画家・つの丸先生の代表作で、第42回(平成8年度)小学館漫画賞児童部門受賞作品。 桜花賞馬ミドリコの仔として産声を上げたマキバオー(うんこたれ蔵)の成り上がりストーリーがテーマとなっている。 マキバオーは当初、そのロバのような犬のような容姿のため馬主からはまったく期待を持たれなかったが、才能は同世代馬の中でもトップクラスであり、 ライバル馬のカスケード、アマゴワクチン、サトミアマゾン、アンカルジア、ニトロニクス、ベアナックルなどと死闘を繰り広げ、成長していく。 特に世代最強馬であるカスケードとのレースはまさに名勝負といえる内容であり、カスケードはマキバオーにとって常に高い壁としてそびえ立つ。 果たしてマキバオーはカスケードを越えられるのか!?

1R マキバオー、最強を目指してトレーニング

カスケードの力をまざまざと見せ付けられたマキバオー以下は、もう一段レベルアップするために函館山を登る坂道トレーニングを開始する。 飯富昌虎はハードトレーニングに備えてマキバオーをまるで豚のように太らせるが、怪我から復帰した山本管助は先輩騎手の木曽政義にそそのかされたこともあり、飯富のトレーニング法や指導法に疑問を感じ始める。 やがてその疑問は飯富への反発に変化し、管助と飯富は衝突してしまう。飯富は激怒し管助を殴りつけるが、ネズミの親分・チュウ兵衛は管助に、

「おっさんだってオレ達だってこれが正解かどうかなんてわかんねーのさ。(中略)おっさんだってみんなに陰口たたかれてんのは知ってるさ・・・それでもやってんのは見返してやろうとか意地とかじゃねーんだ・・・このたれ蔵をよ・・・本気で名馬にしようとしてるからなんだよ・・・
それでも協力するのがいやならそれでいいさ・・・だけど二度とおやっさんやオレ達の前に姿をあらわすんじゃねーよ」

と、このハードトレーニングはマキバオーも望んでのことだと管助に説明する。管助は飯富の本心を理解し後悔の涙を流すが、チュウ兵衛は

「・・・ま、わかったろ・・・さっさと上まで登っちまおうぜ・・・きっとおっさんも上で待ってるよ」

と管助を受け入れ、チームを再びまとめあげる。飯富への疑問が氷解した管助は、飯富の指導の下、次のレースに向けマキバオーの調教を再開するのだった。

2R マキバオー、ピンチ! 苦手を露呈!

函館山の特訓もあり、マキバオーの走りは一段と力強さを増し、『週刊競馬ゴング』の嶋島も「前よりも一回の蹴りが力強くなった(中略)一回一回の蹴る音はダッダッとすごくなってる」と見惚れるほどだ。 マキバオーたちは、嶋島が見とれてしまうほどの練習を続けるなか、突然夕立に襲われる。あまりの豪雨にマキバオーたちは走るのを止めようとするが、飯富の「レースの日が晴れるとは限らんのだぞ。雨の日のトレーニングもやっておく必要がある」という指示で、トレーニングを続行することになった。 ブー垂れるマキバオーたちだったが、気を取り直して調教を再開。しかし走り始めてすぐにぬかるみに足を滑らせてしまい、あわやの事態が起こってしまう。飯富はこの事態を重く見て、マキバオーたちに調教の中止を伝え、嶋島に函館3歳ステークス当日の天気予報を調べるよう依頼したのだった。

飯富はマキバオーたちを馬房に戻すと、函館3歳ステークス当日に雨予報が出ていた場合は出走を取り止める旨を伝える。納得のいかないチュウ兵衛は飯富に抗議するが、

「わしもうかつだった。こいつの体・・・・・・脚をよく見てみろ。でかいだろ・・・蹄も他の馬の倍はある・・・こいつが問題だ。
オーバーに言えばグラス(芝)スキー場でこいつだけがスキー板をはいているようなもんだ・・・雨で芝がぬれてしまった馬場では蹄が大きければ大きいほどすべりやすいという事だ・・・」

と説明され、チュウ兵衛以下は落胆する。するとさらにバッドニュースは続き、「雨~~~、雨雨雨あ~~め~~」と叫びながら嶋島が馬房に飛び込んでくる。レース当日の予報は雨であり、しかも重馬場を苦にしない7月の札幌3歳ステークスを勝利したニトロニクスも函館3歳ステークスに登録してきたという。 飯富は負け戦を避けるためにレースの出場を見送ることを決めるが、そこに木曽政義とニトロニクスが現れ、飯富やマキバオーを挑発する。 しかし飯富は挑発に乗らずあくまで勝負を避けようと努めるが、チュウ兵衛以下、マキバオー、管助も木曽の挑発に乗り、全面対決の姿勢をみせる。木曽は「ほう・・・大した自信だな。今度はどんな特訓やるつもりだ? どんなバカげた特訓をよ・・・」とさらに挑発を続けるも、

「勝つも何もてめーらなんざハナから頭にゃねーんだよ!! オレ達の目標はあくまでカスケードなんだ!!
お前らや雨ぐれーで回り道なんかしねー!! 予定通り勝っていくのよ!! ・・・なあ、おっさん!!」

というチュウ兵衛の言葉に感化された飯富は、函館3歳ステークスで木曽とニトロニクスとの勝負することに翻意する。そしてレースまでの一週間、飯富は秘密特訓することをマキバオーたちに伝える。

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3R レース当日、予報どおりの雨。マキバオー、コース最内を激走!

レース当日、予報どおりの雨。芝の状態は不良馬場で、蹄の大きいマキバオーにとって最悪のレースコンディションのうえ、しかも1枠1番で荒れたコース最内を走らなければいけない絶体絶命の状況だ。 一方、前回、雨の札幌3歳ステークスを大差で勝利したニトロニクスは5枠6番で1番人気。騎乗は当然、木曽政義。ほかにもビーナスハリケーン、アンカルジアといった有力牝馬もエントリーしている。

各馬が返し馬に向かうなか、マキバオーだけが悠然と歩いている。これから苦手としている雨で重馬場のレースをするとは思えない、落ち着き払った表情だ。木曽は山本管助に声を掛けるが、管助もまた落ち着いた自信のある表情をしている。

いよいよレーススタート。各馬、いい状態の芝を走るために、この日に限っては有利の内側を避け、外側を選んで走る。マキバオーだけが1枠1番という最内枠ということもあり、内側に閉じ込められてしまい泥の中を走る格好だ。しかしマキバオーは泥を苦にせず、早々から3番手の位置につける。第3コーナーに差しかかる頃にはすでに先頭に並ぶ。ライバルのニトロニクスは残り600mで先頭に並んだ。

泥の中を走るマキバオーを訝しげに眺めていた『週刊競馬ゴング』の嶋島であるが、

「わかった!!! マキバオーはあえて泥の中を走っているんだ! 他の馬より蹄の大きいマキバオーは・・・確かに雨にぬれた芝の上ではすべってしまう。それは芝の上にたまった水のせいで走るたびに脚がとられてしまうせいなんだ。
でも芝がはげて泥だらけのコースの内側なら・・・脚がもぐってしまう分、大変なパワーはいるものの脚をとられる事はない。
この一週間の特訓はマキバオーに一番走り易い・・・内側の荒れた泥んこの中を走る特訓だったんだ・・・!!」

と、マキバオーたちの走法の真相に気が付くのである。ニトロニクスに騎乗の木曽も間もなく気がつき、マキバオーの進路を塞ぐべく前に飛び出し、ニトロニクスに泥のコースを走らせるのだった。 ニトロニクスは泥を跳ね上げ、マキバオーの顔面に浴びせる。マキバオーは泥を気にしてずるずると後退してしまい勝負あったか。いや、残り100m、外側から激しい蹄の音。そう、マキバオーだ。

4R マキバオー、二の手でニトロニクスに勝利!

ニトロニクスが最内に入ったことで外側で勝負するしかなくなったマキバオーだったが、更なる秘策を用意していた。それはマキバオーの蹄が大きいことを逆手にとった禁断の走法、つま先走りだ。 完全に不意をつかれたニトロニクスは、マキバオーの前に出る際ムチを入れていたために体力の消耗が甚だしく、つま先走りのマキバオーに完全に突き放されてしまう。ジ・エンド、マキバオーの勝利である。

しかし、マキバオーも勝利は手にしたもののつま先走りの代償は少なからずあり、蹄に軽い裂蹄をおこしてしまった。飯富は大事をとりマキバオーを馬運車で運ばせたのだった。

飯富は言う、つま先走りは苦渋の決断だったと。つま先走りは足への負担が大きすぎ、調教師として競走馬生命を絶ちかねない走法を許可することはできなかったと。しかしマキバオーの、

「おっちゃん・・・! ぼくは負けられないのね!! カスケードと走るまで負けるわけにはいかないのね!!! だからギリギリまで努力したいのねベストを尽くすのね!!」

という魂の訴えを聞き入れ、レース最後の直線100mだけ、つま先走りを許可したと。飯富は「今回はわしは何もしとらんよ。(中略)このわしでも正直びびった程だ。マキバオー達の力の勝利さ・・・」とレースを振り返る。 勝つには勝ったが、まさに薄氷を踏むかのような、ギリギリの勝利だったのだ。一方、負けたニトロニクスもこの敗北を機に成長し、世代を代表する強馬へと変貌を遂げるのであるが、それはまた別の機会に。この雨の死闘こそ、伝説の名勝負と呼ぶのにふさわしい。

参照:BSマンガ夜話「みどりのマキバオー」

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