釣りとはまったく関係ないけど、管理人が選ぶ伝説の名勝負

第9戦 みどりのマキバオー 第2巻 カスケードvsピーターⅡ

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みどりのマキバオー第2巻

漫画家・つの丸先生の代表作で、第42回(平成8年度)小学館漫画賞児童部門受賞作品。 桜花賞馬ミドリコの仔として産声を上げたマキバオー(うんこたれ蔵)の成り上がりストーリーがテーマとなっている。 マキバオーは当初、そのロバのような犬のような容姿のため馬主からはまったく期待を持たれなかったが、才能は同世代馬の中でもトップクラスであり、 ライバル馬のカスケード、アマゴワクチン、サトミアマゾン、アンカルジア、ニトロニクス、ベアナックルなどと死闘を繰り広げ、成長していく。 特に世代最強馬であるカスケードとのレースはまさに名勝負といえる内容であり、カスケードはマキバオーにとって常に高い壁としてそびえ立つ。 果たしてマキバオーはカスケードを越えられるのか!?

1R マキバオーとカスケード、馬運車での再会

ヒゲサンダーとの一戦を制したマキバオーであったが代償は大きく、顔面を負傷した山本管助は2ヵ月の入院を余儀なくされる。 デビュー戦の次戦に予定していた札幌3歳ステークスへの出走が不可能となったため、9月の函館3歳ステークスに予定を変更し、現地調整することに。 マキバオーとチュウ兵衛は管助への見舞いを済ますし函館へと移動する馬運車に乗り込むと、そこにはなんとカスケードの姿が。2歳時に対戦して以来の再会だ。

うろたえるマキバオー。チュウ兵衛は「ふん呉越同舟ってやつだな・・・ライバル同士一緒の車で移動とは・・・」と虚勢を張ってみせるが、「フッ」とカスケードから鼻で笑われてしまう。 負けん気の強いチュウ兵衛は当然炎上し、「お前がデビューしようって時にオレらは重賞にチャレンジすんだよ! オレたちのほうが格上なんだぜ!!」とまくし立てるも、

「これから望む函館の開催は素質馬が集まる・・・それに今年は改修工事が終わって例年以上に有力馬が集まるだろう・・・
こないだきさまらの走ったレースのようなたまたま仕上がりの早かった馬じゃなく・・・本当に仕上がった強豪がな・・・そいつらに勝って本当に自信つけてからつっかかってくるんだな・・・」

と、カスケードに実績不足だと一蹴されてしまう。チュウ兵衛は再度炎上するも、カスケードから相手にもされずあしらわれてしまった。揉め事の苦手なマキバオーはただオロオロするだけであった。

2R カスケード、函館でGⅠホースとマッチレースに挑む!

函館に到着すると、そこには多くの取材陣が詰め掛けていた。マキバオーは自分への取材と勘違いするが、報道陣の目的は当然カスケードだ。その様子にマキバオーの調教師・飯富昌虎は「ちっ、たかが3歳馬・・・しかもデビュー前の馬に・・・何だってあんなに記者が集まってやがんだ・・・休養中のクラシック馬でも追っかけろってんだよ」と不機嫌になるが、しかし報道陣がカスケードに集中するのも無理のないことだった。 なんとカスケードは明日、今年の皐月賞およびダービー2冠のスーパーホース・ピーターⅡとのマッチレースに臨むことが決まっていたのだった。

報道陣に囲まれるカスケード、カスケードは無言を通すも、そこにピーターⅡが姿を現す。睨み合う両馬、一触即発の雰囲気に記者たちは両馬を遠くから見守るしかない。 しかしカスケードの馬主である本多平七郎が間に入り事なきを得る。そして今度は本多が記者たちに囲まれるも、「あんたらに説明する義務はない!!」と報道陣を一蹴するのだった。

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3R カスケード、ピーターⅡ・・・・・・勝負!

マッチレース当日。芝2,000mでの勝負だ。両馬ゲートイン。緊張で空気が張り詰める。そしてゲートオープン。カスケード、ピーターⅡ両馬とも出遅れることなく絶好のスタートを切る。カスケードはピーターⅡより少し下げた位置をキープし、ぴったりマークする。 ピーターⅡは「よう小僧!! お前・・・本気でこのオレとやりあうつもりかい?」と言葉で揺さぶりを掛けるが、カスケードは応じない。逆に「ちっ、生意気なやろーだ・・・だが・・・どこまで我慢できるかな?」とピーターⅡを本気にさせてしまう。

報道陣とともにレースを見守る飯富昌虎に、『週刊競馬ゴング』の嶋島がこのレースの見解を求めると、

「このマッチレースは本多社長の大失策だな。確かにピーターⅡはダービーを制した強い馬だ・・・だが決してスピードのある馬ではない。 自らレースの先頭にたち後続の馬達を驚異的な『ピーターⅡペース』に乗せてかく乱しレースを制す馬だ・・・
(中略)よく見てみろ。早いラップと遅いラップが交互に繰り出されているだろ・・・これだ・・・これがダービーを制したピーターⅡのペースだ。 お前たちも見てたろうがダービーでピーターⅡはスタートから先頭にたった・・・それも大逃げの体勢だ。だがすぐに後続馬に追いつかれたように見えた・・・ あれが奴の作戦なんだ。追いつかれたのではなく待っていたんだよピーターⅡが・・・ペースを落としてな。
(中略)それからまたペースを上げ・・・さらに落とす・・・・・・その繰り返しで他の馬はペースを乱し・・・体力を完全に消耗してつぶされてしまったのだ。
(中略)このまま無理をしてピーターⅡについて行けば・・・間違いなくカスケードはつぶされる!!」

と述べる。その昌虎の言葉が証明するように、レースは200mのラップタイムが11秒台と13秒台を行き来しており、カスケードはピーターⅡをマークしていたつもりが、逆にピーターⅡのペースで走らされている状況だ。 誰の目にもカスケード不利は明らかなように見え、馬主の本多は「あんた・・・なぜこんな無茶なマッチレースを持ちかけたのです・・・大事な馬なんでしょ?」と対戦相手であるピーターⅡの調教師・立原久雄から心配されてそう声を掛けられる。 しかし本多は余裕で「私は無茶とは思いませんよ・・・(中略)このマッチレースはやるべきではなかったかもしれん・・・これ以上は危険だ・・・ピーターⅡがね・・・」と不敵な笑みを浮かべるのであった。

異変が起こったのは1,000mを超えてからだった。それまで11秒→13秒→11秒を繰り返していた200mのラップタイムが、いつの間にか10.8秒にまで釣り上がっていたのだ。この異常なハイペースに『週刊競馬ゴング』の嶋島は「ピーターⅡは自分でペースを作っているつもりが・・・知らない間にカスケードによってペースをつり上げられていたのでは!?」とカスケードの底力に驚愕するのだった。

そして残りは400m、いよいよ直線勝負。スピードレースの展開に苦しいのはピーターⅡのほうだ。それでもスピードを落とさずGⅠホースの意地を見せていたが、残り200m、ついに若き帝王・カスケードがピーターⅡを抜き去った。しかもさらにペースを上げ突き放しに出たのだ。 ピーターⅡは万事休す。デビュー前の馬に負けたとなっては面目丸つぶれだ。しかしさすがにクラシック2冠という肩書きは伊達ではなく、驚異のスタミナでカスケードを差し返し、そのままカスケードの末足を抑え込んでフィニッシュ。なんとタイムは2,000mの日本レコードとなる1分57秒2を叩き出したのだった。

4R マッチレースで潰されたのは・・・・・・

マッチレースから2ヵ月後、ピーターⅡは函館記念GⅢ芝2,000mに出走。実績から見てピーターⅡの勝ちは固いかに思われたが、スタート直後に骨折。予後不良とまではならなかったものの、回復の見込みはなく、競走馬生命を終えてしまうのだった。ピーターⅡの調教師・立原久雄は「カスケードにつぶされた・・・・・・やはりあのマッチレースは失敗だった・・・」と絶望するしかなかった。

しかしそれから数ヵ月後、ピーターⅡは自身のトレードマークであるシャドーロールを弟のアマゴワクチンに譲り、適わなかった3冠の夢を弟に託したのだった。

ピーターⅡがクラシック2冠馬の誇りをかけ、若き帝王・カスケードの挑戦を受けきったこの一戦こそ、伝説の名勝負と呼ぶのにふさわしい。

参照:BSマンガ夜話「みどりのマキバオー」

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