最後の横浜国際女子マラソン 田中智美がVも、フィレスに感動
2014.11.16
カテゴリー:ただの日記
2014年11月16日(日)、最後の横浜国際女子マラソンが開催され、3年ぶりに日本人選手、田中智美選手が2時間26分57秒で優勝を飾った。
序盤は早い展開となったものの自分のペースを守り、中盤から後半も先頭集団の位置をキープし続け、暑さからか目立ったスパートはなかったものの、最後の最後、スプリントに自信のあるオンゴリ・フィレス選手を振り切って一番にゴールテープを切ってみせた。
女子は2時間20分前半の記録が当たり前になりつつある昨今、タイム的には平凡であったけれど、先のロンドン五輪金メダリストであるティキ・ゲラナが出場するなど(明らかに体が絞れていなかったけど)、決して出場選手のレベルが低い大会ではなかったのだから、勝負に競り勝った田中選手は素晴らしいのひと言。
田中選手には早急に、現役日本トップ選手である木崎良子選手の2時間23分ぐらいまでの記録が出せるように、質の高い練習を積んでいってもらいたい。少なくとも2時間20分前半台のスピードがなければ、世界選手権やオリンピックでは勝てないし、求められるのは2時間20分を切るスピードなのだから。
そして、8年間日本で長距離走を学んだケニアのオンゴリ・フィレス選手も印象的だった。最後の最後の競り合いで田中選手に及ばず惜しくも2位。遠いケニアからやって来てこれだけの走りを見せたのだから大したもの。
流暢な日本語を話し、納豆やうなぎが好物の親日家と度々解説されていたけれど、何よりも感動させられたのはゴールした直後に走り抜けたコースに向かって一礼したこと。今回の出場選手の中で、彼女は誰よりも日本精神を持ち合わせた選手だった。ごく自然に、ゴール直後に振り返り、頭を下げる姿に感動し、不覚にも涙が出てしまった。
岩出玲亜選手も十代、初マラソンで見事な走りを見せてくれた。
横浜の人間として、これが最後の横浜国際女子マラソンとなってしまったことは残念であるけれど、最後の最後にいいレースが見られて満足なのだ。