八重樫 東、KO防衛。次戦はいよいよロマゴンと!!

2014.04.07

カテゴリー:格闘技の話題

WBC世界フライ級チャンピオンの八重樫 東選手が、メキシコのオディロン・サレタ選手を挑戦者に迎え、9回に右フックでKO防衛を果たした。

と、書くと簡単にKOしたように思えるけど、相手のサレタ選手は決して弱いボクサーではなかった。

序盤は、挑戦者のリーチを活かした鋭いストレートに手を焼いた。八重樫選手はクリーンヒットは許さなかったけど、ガードの隙間から幾つか被弾していた。

序盤の4Rは八重樫選手も慎重に試合を進めていたから、手の位置が高く、挑戦者にガードを数多く叩かれてしまったのだ。

しかし、4R以降、八重樫選手は距離を取って戦う挑戦者に対し、素早い踏み込みで前に出て、左右のボディーでひるませ、顔面に幾度も拳をめり込ませた。

スピードで逃げる相手にはパワーボクシング、教科書どおりの戦い方だ。

挑戦者のサレタ選手は気性の荒いメキシカンの血が騒いだせいもあるのか、八重樫選手の攻勢に対して序盤の戦い方を貫くことができず応戦してしまい、9回、強烈な右フックを直撃されてリングに沈んだ。

それにしても八重樫選手の引き出しの多さには目を見張るものがある。

前回のエドガル・ソーサ戦は、強打を武器に前へ出てくる相手に対し、足を使ったアウトボクシングとここぞというときのパンチラッシュで完封してしまい、今回はリーチを活かして足を使う相手にパワーボクシングで圧殺してしまった。

とても、もともとミニマムウエイトを主戦場にしていた選手とは思えない多彩さだ。ミニマム級だった選手が、フライ級に階級変更してフィジカルで圧倒してしまうなんて、普通はありえない。

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さて、次戦はいよいよフライ級最強の男である、ローマン・ゴンサレス選手との大一番だ。いくら八重樫選手が強くても、普通に考えればロマゴンのKO勝利は揺るがない。

それほどまでに、ロマゴンは圧倒的に強い。過去、天才と呼ばれた新井田豊がまるで歯が立たずTKO負けしている。

ロマゴンが負ける姿はちょっと想像できないが、八重樫選手には何をやらかすかわからない意外性がある。わたしのような素人が想像もつかないボクシングでロマゴンを完封、なんてことをやってのけてしまうかもしれない。

ともかく、八重樫選手の世界チャンピオンとして君臨し続けることよりも、格闘家として世界最強を目指す姿勢には頭が下がる。

ここ十数年のボクシングは、世界チャンピオンになることだけを最優先にしている選手が多く、格闘技本来の醍醐味が失われつつあると思っていたけど、最近は西岡選手の敵地防衛や強い奴の誰とでもやる内山選手や山中選手の防衛戦、そして八重樫選手の台頭で一気に日本のボクシングが面白くなった。

だからこそ、八重樫選手が難攻不落のロマゴンに勝利して、これからも質の高いボクシングをファンに披露し続けてほしいと願うのだ。


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