WBA世界フライ級タイトルマッチ 井岡一翔vsロベルト・ドミンゴ・ソーサ

2015.09.28

カテゴリー:格闘技の話題

WBA世界フライ級タイトルマッチ 井岡一翔vsロベルト・ドミンゴ・ソーサをテレビ観戦。

1Rから12Rまで井岡のほぼパーフェクトゲームだったと思う。ソーサとは完全に技術差があった。ガッツリとアームガードで顔を守ったいつもの構えから、コツコツとパンチを積み重ね、12Rにはボディーショットでダウン寸前まで追い込んだ。

ソーサは長いリーチを活かしたぶん回し系のパンチであったものの、見た目の迫力以上にはパンチに力が乗っていなかったように見える。それにパンチを振り回しすぎたせいで、打ち終わりを井岡に狙われ、面白いようにパンチを当てられてしまった。

あの程度で技巧派チャンプの井岡に勝とうというのはちょっと無謀過ぎた。勝ち方のビジョンがあったのか、非常に疑問なチャレンジャーだったと言わざるをえない。美人マネージャーはよかったけれど。

しかし、井岡もちょっとお粗末。あれだけパンチを当てておきながら、ダウンすら奪えなかった。脇がしっかりと絞れ拳の角度が効いた、いわゆる硬いパンチにの部類に入るいいパンチを振るっているけれど、いかんせん威力不足。それに八重樫戦で見せたパンチのキレも最近では感じられなくなった。

どうにもこわごわ打ちすぎているきらいがあり、パンチに重みがないと、元チャンピオンの内藤大助さんにも指摘をされていた。

そして上体が相変わらず硬すぎる。柔軟性がないから、ディフェンスはアームガードとバックステップ、それにたまのダッキング程度。アムナット・ルエンロン戦で翻弄された敗戦がまったく活かされていない。

井岡一翔は間違いなく強いのだけれど、他のフライ級チャンピオンのエストラーダ、ロマゴン、そしてアムナットとは一枚どころか数枚劣る。

今のファイトスタイルを続けているうちは、本物の強者との防衛戦は難しい。攻撃も防御も、もう一度、見直す必要があると思う。

間違いなく才能があるし、ひたむきに努力のできる心が清く美しい選手だと思うからこそ、もうひと皮剥けた姿が見たいのだ。

※敬称略


Comments(0) | Trackback(0)


name :
URL :
Comment :

Trackback -

ラシックス