次戦の村田諒太に期待すること ディフェンス

2014.05.15

カテゴリー:格闘技の話題

ロンドンオリンピックで金メダルを獲得し、プロデビュー後も快進撃を続ける村田諒太選手が、来る2014年5月22日、京都・島津アリーナ京都でミドル級10回戦を行う。

次戦相手のヘスス・ネリオなる選手がどんな特徴があるか知らないが、簡単な相手ではないだろう。

とはいえ、村田選手は五輪金メダリストだ。いつもどおりに実力が出せれば、負けることはないと思う。

さて、わたしが見た限り、村田選手の最大の武器は身体の圧力だ。村田選手は背が高く、身体の幅も厚みもあるから、背筋を伸ばしある程度アップライト気味に構えることで、相手は村田選手のデカさを感じ、後ろに下がらされてしまう。

下がった相手にストレートを上下に打ち分け、相手を確実に詰めて勝負を決める。さすがの攻撃力だ。

だけれども、ディフェンス面がまだ雑だ。攻撃に行く際、自身のこめかみ辺りにガードを固めて前に出る。あれではガード以外のディフェンスを選択できない。

ディフェンスがガード一辺倒になると、ラウンドを重ねるごとに相手のパンチが効いてくるし、グローブを叩かれるとハデな音がなり、ジャッジに与える印象が悪くなり判定では不利になる。ガードだけのディフェンスはジリ貧となることが多いのだ。

だから村田選手は、ガードを固めるスタイルよりも、ある程度脇を開いた“ハの字”型に腕を構えたほうがいいように思う。例を上げれば内山高志選手の構えがハの字型だ。

腕をハの字型に構えることで、顔と腕に空間が生まれ、相手のパンチが顔に当たるよりも先に腕に当たり軌道が変わる。それにガードはもちろん、パーリングやスウェーといったディフェンスも行いやすい。

攻撃面でいえば、構えが大きくなるから、相手へプレッシャーを与えやすくなるうえ、ジャブやストレートといった突き刺す系統のパンチが打ちやすい。ただし、フックやアッパーは打ちにくい。

もちろん、文章にするほど簡単なことではないから、単純にハの字型に構えれば即ディフェンスがよくなるというわけではない。

ただ、ミドル級ボクサーのパンチはガードの上からでも殺傷力がある。できうる限りガードではないディフェンスを心がけなければ、世界戦を行う前に身体が故障してしまう。

村田選手は、竹原慎二さん以来のミドル級世界チャンピオンになれる逸材だと思うからこそ、今後はディフェンスに特に力を入れてほしいのだ。

村田選手の次戦は、勝つこと以上に勝ち方に注目したい。


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