八重樫東はリアル三階級制覇チャンピオン!

2015.12.30

カテゴリー:格闘技の話題

プロボクシングで、日本には三階級制覇をしたチャンピオンが二人いて、一人は亀田興毅、一人は井岡一翔。そして、八重樫東が新たな三階級制覇チャンピオンとして名を刻んだ。

今回のIBF世界ライトフライ級チャンピオンシップ、王者ハビエル・メンドーサとの試合はまさに壮絶なブン殴り合いとなり、7回までは王者有利、8回以降は八重樫東が有利な内容だった。

何よりも、12回、完全にメンドーサの心を折ったことが評価できる。勝ちを意識してか、12回はステップを使い、翻弄する動きを見せた八重樫だったけれど、逆にそれが功を奏し、それまでの手打ちだったパンチが、ステップインすることで力と体重が乗り、メンドーサをKO寸前まで追い込んだ。

フラつき、目が泳いだ時点で勝負あり。しかし、12回のそれがなければ、内容的にはわからなかった。12回までかかったものの、しっかりと決着をつけてベルトを巻いたのだから八重樫東の戴冠に異論を挟もうはずがない。

文句無しの三階級制覇なのだ。上に並べた二人の王者と八重樫東が違うのは、八重樫はミニマム、ライトフライ、フライと、文句無しの内容でベルトを巻いてきたこと。

判定でも、世界中の誰がジャッジをしても八重樫の勝ちは揺るがない、そういう試合内容でもぎ取ったベルトと、興業の“あや”で勝利を得たベルトとでは価値がまったく違う。コツコツとジャブを当てただけでチャンピオンになってはいけないのである。

八重樫東こそが、世界に誇れる日本最初の三階級制覇王者、と個人的には思っている。

それにしても、八重樫東は「激闘王」の名に恥じない名勝負を毎回繰り広げている。ちょっと体を心配してしまうけれど、よくもまあ、毎回こんなに激しい試合ができるものだと、本当に頭が下がる。ファンとしては嬉しい限りなのだけれど。

こうなると見たいのは高山勝成との一戦。ライトフライ級に階級を上げるとの報道もされていたから、実績のある者同士、リアル強者同士のブン殴り合いがみたいのだ。

八重樫東も高山勝成も同い年、これからそう何戦もできるもんじゃないのだから、プロモーターには是非にも大物日本人対決を実現してもらいたい限りなのだ!

※敬称略


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