解説
イシダイは磯における底物釣りの大物ターゲットとして昔から人気があるものの、クチグロ(イシダイの老成魚)クラスは“幻の魚”とも形容されるほど釣るのが難しく、3年もアタリすらない、掛かってもあまりの引きにピトンから竿を外すことすらできず仕掛けを切られたなど、その神秘的なエピソードは枚挙にいとまがない。
そんな幻の魚であるイシダイを釣るための石鯛竿は、イシダイの強烈すぎる引きを受け止め、さらに根に潜られる前に一気に海底から引き離すだけのパワーを持たせつつ、繊細な性格のイシダイに警戒心を与えないよう、穂先付近には柔軟性が求められるのだ。石鯛竿は、相反する要素を高次元で両立させているため、当然ながら値段もかなり高額。上は20万円弱、安くても数万円程度の価格となる。したがって、石鯛竿のベーシックな価格帯は10万円弱程度と、他の釣りとは一線を画する一段上の値段となってしまう。
高額だからこそ何を購入すればいいのか迷うが、まずは10万円弱程度のシマノの「翔 石鯛」やダイワの「幻覇王 石鯛」あたりは、オールマイティーに使用できて間違いないと思ってよいだろう。また、がまかつの「がま石」ブランドは昔から人気が高く、特にハイエンドクラスの「がま石 グランドバーサス」はテクノチタントップを採用し、圧倒的な柔軟性と感度を誇りながらも、クチグロクラスの引きも受け止めるだけのパワーも両立させている。
リールはシマノやダイワからカウンター付きの高性能リールがラインナップするものの、石鯛師から圧倒的な支持を受けているのがABUやPENNだろう。ABUやPENNの両軸リールはメンテナンスがしやすいうえに、自分仕様に改造もしやすく、遠投性能も非常に高い。特にアブガルシアのアンバサダー「BG10000i」などは手に入れやすく、値段も30,000円以下程度で購入できるため人気がある。また、PENNの両軸リールは、ヤフオク!フィッシングなどを利用して、中古品を購入するのがおすすめ。かなりお得にPENNのリールを手に入れることができる。竿が高額だけに、リールは状態の良い中古品をお得に購入したほうが絶対にいい。もちろんPENN以外にもABUやダイワ、シマノのリールもお買い得だ。
石鯛用ラインや石鯛バリに関しても、竿やリールと同様に専用のものを使わないと、イシダイは圧倒的パワーと強烈なクチバシを持っているだけに、せっかく掛けてもあっという間にバラしてしまうことになる。多少値段は張るが、後悔しないためにも必ず専用アイテムを使いたい。
イシダイ釣りはタックルやアイテムにお金が掛かるが、釣るためのエサも道具に負けず高額だ。ガンガゼやサザエ、ガナズと呼ばれるオニヤドカリ、アカガイ、イワイソメ、イソッピと呼ばれるマガニ(ショウジンガニ)などなど、一度の釣行で数千円は確実に掛かってしまう。そのうえ、渡船を利用すればさらに経費は掛かる。
しかし、イシダイ釣りは中毒性の高い釣りとしても有名で、お金を掛けて魚が釣れるのなら、いくらでも掛けるぐらいの気構えで望んでいる石鯛師も非常に多い。クチグロクラスを掛けた時の手応えは、ほかに例えようがないであろうし、取り込みに成功すれば金メダル級の充実感が得られることは想像に難くない。
経済的余裕がなければできない釣りではあるが、逆に余裕(多少でも)があるのなら、釣り人として取り組むべきものと言ってもいい。それほどイシダイは釣りのターゲットとして魅力に溢れているのだ。
その22 吹き流し仕様の投げ釣り用シロギス仕掛けおよびキスバリ各種
その19 ひとつテンヤのマダイ釣り必須アイテム・タイテンヤおよびタイカブラ
その18 タコ釣りグッズ タコテンヤ、タコジグ、タコ餌木、タコルアーなど
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