内藤律樹が日本王座を防衛! 強い!
2014.06.10
カテゴリー:格闘技の話題
横浜期待のボクサー・内藤律樹選手の試合をテレビ観戦。彼が保持する日本スーパーフェザー級の防衛戦だ。相手は玉越強平選手。
カシアス内藤さんのご子息ということで名前は知っていたけれど、彼の試合を見るのは初めて。感想は・・・・・・特別なセンスを感じるとても素晴らしい選手だったのだ。
まず目を見張ったのは、左ストレートを打つ際の飛び込みの速さ。脚力を相当鍛えないとあれだけのステップはできないだろうし、何よりカウンターを恐れない勝負度胸が素晴らしい。
それに左ストレートは速いだけじゃなくよく伸びる。あれだけのスピードでステップインされ、しかもフォロースルーの効いた左ストレートを打ち込まれたら、相手はなかなかかわせるもんじゃないでしょう。ブロッキングするのが精一杯だと思う。
そして右利きのサウスポーの利点をよく活かしており、左ストレートばかりに目がいきがちになってしまうけど、前の手の右のパンチが多彩だ。接近戦で右アッパーを幾度も決めていたし、ショートフックもよかった。右ジャブは少ないけれど、左を警戒する相手にタイミングよくジャブを当てていた。
右利きサウスポーの右パンチは、細かいパンチであってもすべて大砲だ。見た目以上にダメージを与えることができる。
ディフェンスは、ガードを固めて前に出るという日本伝統のローカルスタイルではなく、腕を下げ気味に構えるガードに頼らないスタイルも好印象。相手のパンチをスウェーでかわし、すぐに攻撃へとつなげていたので、上半身の強さも光った。
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しかし、日本のスーパーフェザー級は世界的にもレベルの高い階級で、内山高志・三浦隆司の両チャンピオンを筆頭に、金子大樹選手、仲村正男選手など、律樹選手より格上がぞろっといる。
律樹選手は彼らと比べると、まだ体がだいぶ細い。まだまだフィジカルを鍛えられる余地があると、個人的には見えた。
スーパーフェザー級は一撃必殺のパンチ力がないと、先に相手に殺られる可能性のある危険な階級だ。だからフィジカルをガンガンに鍛え、極端にいえばかすっただけで相手が倒れるほどのパンチ力がないと、世界で勝ち抜くのは難しい。
律樹選手ほどのスピードがあれば、ほとんどの相手を翻弄することができるだろうけれど、その自慢のスピードが通用しない相手には、パワーボクシングで圧殺できるだけのフィジカルを手に入れてほしい。
ディフェンス面も課題がある。ディフェンスに頭がある時は素晴らしい動きでパンチをかわしていたけど、一旦打ち気になってしまうと、相手のパンチをけっこう被弾していた。
それに経験不足も露呈して、玉越選手の右ボディストレート→右ストレートを何度かきれいに決められていた。完全に右ボディストレートの残像に引っ掛かってしまったようだ。
今回の相手はそんなにパンチのあるほうではなかったから助かったけど、仮に相手が三浦選手クラスのメガトンパンチだったら・・・・・・。
とはいえ、まだ、プロ10戦の選手。年齢も22歳と若い。トレーニングと試合を重ねた数年後には、とんでもない選手となっていることは確実だ。
必ず世界を獲れる逸材だと思うから、律樹選手には大いに期待したい。
それにしてもスーパーフェザー級は、次から次へと素晴らしい才能を持った選手が現れて面白い階級なのだ。
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